1)病態
通常、膣の中は細菌がいない状態なのではなく、いくつかの細菌や真菌が住みついています。なかでもラクトバチルスという乳酸菌は女性ホルモンの働きによって腟内に存在する糖分から乳酸を作り出し、その結果腟内を酸性にすることで膣をバイ菌から守る働きをしています。何らかの原因でラクトバチルスが少なくなり、膣の中の細菌のバランスが崩れると細菌性膣炎になります。原因として、膣の中を洗ったり頻回に" H "をすると膣の中の状態が変化してラクトバチルスが減ります。他に喫煙者で細菌性膣炎になりやすいともいわれています。原因が不明のことも多いです。細菌性膣炎をおこす細菌として主なものは嫌気性菌という臭い菌です。
2)症状
帯下(オリモノ)の増量と、生臭いにおいが主な症状です。通常、かゆみはあまり強くありません。
3)診断
膣や外陰部の診察と、帯下(オリモノ)を顕微鏡で観察して診断します。帯下(オリモノ)にKOHという液体をかけると生臭いにおいがします。腟内の酸性度を測ったり、帯下(オリモノ)の培養検査を行うこともあります。
4)治療
嫌気性菌を退治し、かつラクトバチルスを減らさないような薬を使います。
- メトロニダゾール膣錠(フラジール、アスゾール)を7−14日間
膣の中に入れる坐薬です。自分で入れるのが出来ない時は通院する必要があります。
- メトロニダゾール内服(フラジール、アスゾール)を7日間
- クリンダマイシン内服(ダラシン)あるいはリンコマイシン(リンコシン)を7日間
- 以上で効かない時はクロラムフェニコール膣錠(クロマイ)を7−14日間
クロラムフェニコールは日本では細菌性膣炎に汎用されている薬ですが、ラクトバチルスを退治してしまう可能性があり、なおかつ嫌気性にはあまり効力がありません。したがって一時的には良くなっても、その後、いろいろな膣炎をおこしやすくしてしまう可能性があります。治療後のことも含めて考えるなら個人的にはあまり使いたくない薬です(やむを得ず使わなければいけないこともあります)。
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