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婦人科的な悩み妊娠中の不安内科的な病気
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甲状腺機能亢進症−1
体重減少、汗をよくかく、手がふるえるなどの症状があったら甲状腺機能亢進症の可能性があります。
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 甲状腺機能亢進症とは
point: 心臓がドキドキしたり、汗がたくさん出たり、体重が減少したりします。

 甲状腺は右の図のように、首の下方についている小さなハート型の臓器です。通常、外から触ってもよく分かりません。甲状腺から出る甲状腺ホルモンは、生きていくために必要な、いろいろな臓器を調節しています。正常な状態では甲状腺ホルモンは常にほぼ一定の濃度に保たれています。
  甲状腺ホルモンによって体にある臓器は正常に働き、元気に生活を送ることができます。

甲状腺の場所

 甲状腺ホルモンは、他に体の成長にも関与しています。成人になってからはそれほど影響はありませんが、成長期では甲状腺ホルモンが少ないと、骨の成長が遅れてしまいます。
  余談ですが、甲状腺が成長に関与する一つの例として、オタマジャクシに甲状腺ホルモンを投与すると、まだ小さいオタマジャクシでもカエルに変わります(小さいカエルになる)。逆に甲状腺ホルモンがないといつまでもオタマジャクシのままになります。

 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、元気を通り越して体が無駄にエネルギーを使いすぎてしまいます。心臓が動きすぎると、脈拍が速くなり動機を感じます。熱をたくさん産生するため、よく汗をかきます。腸が動きすぎて下痢になったり、脳の働きが活発になりすぎて不安感が強くなったり、眠れなくなったりします。卵胞の発育スピードも速くなり月経(生理)の周期が短くなります。また、手が震えてくることもあります。結果として体重が減り、疲労感が強くなります。(全ての症状が出るわけではありません)

 甲状腺は、正常の状態では頭から命令を受けて、甲状腺ホルモンの量を調節しています。
  一般的に甲状腺の機能をみる時はTSHとfT4、fT3というホルモンを確認します。TSHは脳の下垂体というところから出て、甲状腺にホルモンを出しなさいと命令するホルモンです。fT4、fT3はともに甲状腺ホルモンです。
  甲状腺機能亢進症の時は、甲状腺ホルモン(fT4, fT3)が高くなり、甲状腺ホルモンが高くなると、脳がもう甲状腺ホルモンはいらないと判断するためTSHが低くなります(一部TSHが上がるものもあります)。

甲状腺機能亢進症のホルモン状態

甲状腺機能亢進症の原因
  甲状腺の機能が亢進する時は、大きく分けると2つのパターンがあります。ひとつは甲状腺自体の働きが亢進する状態で、バセドウ病(グレーブス病)とプランマー病があります。もうひとつは甲状腺が壊れてしまい、甲状腺の中に蓄えられていたホルモンが一気にもれ出てしまう状態で、無痛性甲状腺炎と亜急性甲状腺炎があります。

  1. バセドウ病詳しくはこちら
      甲状腺機能亢進症で最も頻度が高いのがバセドウ病です(約90%)。これは甲状腺を刺激する物質が体の中に出来てしまい、この物質が甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンがたくさん出てしまう状態です。

     
  2. プランマー病
      稀な病気です。甲状腺の中に甲状腺ホルモンを作り出す腫瘍が出来て、この腫瘍から勝手に甲状腺ホルモンがたくさん出てしまう病気です。

     
  3. 無痛性甲状腺炎・亜急性甲状腺炎詳しくはこちら
     無痛性甲状腺炎も亜急性甲状腺炎も甲状腺の一部が壊れて、そこから甲状腺ホルモンが漏れ出てしまうことで、甲状腺機能亢進症を生じる状態です。

     
  4. その他詳しくはこちら
      他に妊娠性一過性甲状腺機能亢進症、TSH産生腫瘍などで甲状腺機能が亢進することがあります。
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 バセドウ病
point: 甲状腺を刺激する物質が出来てしまう病気です

1)原因

 正常では、TSH(甲状腺刺激ホルモン)というホルモンが必要に応じて下垂体から分泌され、甲状腺にあるTSH受容体という場所にくっつくと、その刺激で甲状腺から甲状腺ホルモンが分泌されます。バセドウ病になるとTSH受容体にくっつくTSH受容体抗体というものが体の中で勝手にたくさん作られるようになります。そのTSH受容体抗体が甲状腺を刺激するため甲状腺ホルモンがたくさん出て甲状腺機能亢進症になります。なぜ、TSH受容体抗体が出来るかは分かっていません。

正常の甲状腺 バセドウ病の甲状腺
< 正常 > < バセドウ病 >

2)症状・診断

 症状として甲状腺機能亢進症の症状が出現します(甲状腺機能亢進症とはを参照してください)。
 他に バセドウ病に特徴的な症状として眼球突出があります。バセドウ病により眼球を動かす筋肉が厚くなってしまうためです。バセドウ病の全ての方で眼球が突出するわけではなく、バセドウ病の一部の人に生じます。
  診断は血液検査で甲状腺ホルモンとTSH受容体抗体を測定して行います。TSH受容体抗体が血液中に存在すればバセドウ病となります。TSH受容体抗体検査が陰性の時は、アイソトープ検査(人体に無害な放射能を用いる検査)を行って診断することもあります。

3)治療

 状況によって以下の治療法からどれを行うか選択します。

  1. 薬剤
     日本では最も多く行われている治療です。 甲状腺ホルモンの分泌を抑制する薬を使用します。この薬剤によりTSH受容体抗体も減少します。症状や甲状腺ホルモンの値をみながら量を調節して行きます。2年以上は薬を飲み続ける必要があります。2日に1錠に薬が減れば、状況によっては薬を中止できる場合があります。しかし、再発することも多いので、副作用がなければ飲み続けるという選択肢もあります。
      メルカゾール、チウラジール、プロパジールなどの薬を使います。
     
  2. アイソトープ治療
     甲状腺に取り込まれるヨードを利用した治療です。甲状腺を破壊するような放射能をもつヨード(放射性ヨード)を内服します。内服した放射性ヨードは甲状腺に取り込まれ徐々に甲状腺を破壊していくことで甲状腺ホルモンを正常に保つ治療です。一度治療を行えばそれだけでよいので、甲状腺ホルモンがおちつけば薬を飲み続ける必要がありません。数年して甲状腺機能が低下してしまうことがあり、その場合は甲状腺ホルモンを服用し続ける必要があります。また、妊娠中や今後近いうちに妊娠を希望している時はアイソトープ治療を行うことができません。
     
  3. 手術
     甲状腺が大きく腫れていたり、甲状腺に腫瘍がある時は手術を選択することもあります。甲状腺の一部を切除することで甲状腺ホルモンを安定させる治療です。
 
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