1)原因
正常では、TSH(甲状腺刺激ホルモン)というホルモンが必要に応じて下垂体から分泌され、甲状腺にあるTSH受容体という場所にくっつくと、その刺激で甲状腺から甲状腺ホルモンが分泌されます。バセドウ病になるとTSH受容体にくっつくTSH受容体抗体というものが体の中で勝手にたくさん作られるようになります。そのTSH受容体抗体が甲状腺を刺激するため甲状腺ホルモンがたくさん出て甲状腺機能亢進症になります。なぜ、TSH受容体抗体が出来るかは分かっていません。
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| < 正常 > |
< バセドウ病 > |
2)症状・診断
症状として甲状腺機能亢進症の症状が出現します(甲状腺機能亢進症とはを参照してください)。
他に バセドウ病に特徴的な症状として眼球突出があります。バセドウ病により眼球を動かす筋肉が厚くなってしまうためです。バセドウ病の全ての方で眼球が突出するわけではなく、バセドウ病の一部の人に生じます。
診断は血液検査で甲状腺ホルモンとTSH受容体抗体を測定して行います。TSH受容体抗体が血液中に存在すればバセドウ病となります。TSH受容体抗体検査が陰性の時は、アイソトープ検査(人体に無害な放射能を用いる検査)を行って診断することもあります。
3)治療
状況によって以下の治療法からどれを行うか選択します。
- 薬剤:
日本では最も多く行われている治療です。 甲状腺ホルモンの分泌を抑制する薬を使用します。この薬剤によりTSH受容体抗体も減少します。症状や甲状腺ホルモンの値をみながら量を調節して行きます。2年以上は薬を飲み続ける必要があります。2日に1錠に薬が減れば、状況によっては薬を中止できる場合があります。しかし、再発することも多いので、副作用がなければ飲み続けるという選択肢もあります。
メルカゾール、チウラジール、プロパジールなどの薬を使います。
- アイソトープ治療:
甲状腺に取り込まれるヨードを利用した治療です。甲状腺を破壊するような放射能をもつヨード(放射性ヨード)を内服します。内服した放射性ヨードは甲状腺に取り込まれ徐々に甲状腺を破壊していくことで甲状腺ホルモンを正常に保つ治療です。一度治療を行えばそれだけでよいので、甲状腺ホルモンがおちつけば薬を飲み続ける必要がありません。数年して甲状腺機能が低下してしまうことがあり、その場合は甲状腺ホルモンを服用し続ける必要があります。また、妊娠中や今後近いうちに妊娠を希望している時はアイソトープ治療を行うことができません。
- 手術:
甲状腺が大きく腫れていたり、甲状腺に腫瘍がある時は手術を選択することもあります。甲状腺の一部を切除することで甲状腺ホルモンを安定させる治療です。
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