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婦人科的な悩み妊娠中の不安内科的な病気
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女性・妊娠と甲状腺−1
女性における甲状腺ホルモンと卵巣機能について説明しています。
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 甲状腺ホルモンとは

 

甲状腺ホルモンは体の働きをスムーズにするホルモンです

 甲状腺は右の図のように、首の下方についている小さなハート型の臓器です。通常、外から触ってもよく分かりません。甲状腺から出る甲状腺ホルモンは、生きていくために必要な、いろいろな臓器を調節しています。正常な状態では甲状腺ホルモンは常にほぼ一定の濃度に保たれています。
  甲状腺ホルモンによって体にある臓器は正常に働き、元気に生活を送ることができます。

甲状腺の場所

 甲状腺からは主にサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)という2つの甲状腺ホルモンが出ます。ほとんどがT4で、一部がT3です(T4:T3=20:1)。T4もT3も甲状腺ホルモンとしての働きがありますが、T4の力はT3に比べて弱く、組織に対して働くのは主にT3です(T3はT4より3−5倍強い作用)。T3は甲状腺からも出ますが、甲状腺からから分泌された後も体内の酵素によってT4からT3に変換されます(甲状腺から分泌後、T4:T3=8:3になる)。

甲状腺ホルモンはほとんどが蛋白質にくっついています
くっついていない残りのホルモンが効果を発揮します

 T4もT3も血液中では多くが蛋白質にくっついています(T4の99.98%、T3の99.8%が蛋白質にくっついています)。蛋白質にくっついている甲状腺ホルモンは甲状腺ホルモンとして働くことができません。蛋白質にくっついていない一部の甲状腺ホルモンが力を発揮します。蛋白質にくっついていないホルモンを遊離T4(freeT4)、遊離T3(freeT3)と呼びます。通常freeT4、freeT3と脳の下垂体から出る甲状腺を刺激するホルモンであるTSH(サイロトロピン)を測定して甲状腺ホルモンの機能を評価します。freeT4は体内の甲状腺ホルモンの量を、freeT3は組織に作用している甲状腺ホルモンの強さを表していると考えてもらうとよいと思います。

 甲状腺ホルモンにくっつく蛋白質はサイロキシン結合グロブリン(TBG)、トランスサイレチン(TTR)、アルブミン(Alb)の3つがあります。この中でアルブミンが最も多いのですが(TBG:TTR:Alb=1:10:2000)、甲状腺ホルモンにくっつく力はTBGが最も強いため(TBG:TTR:Alb=7000:140:1)、実際に甲状腺ホルモンは75%がTBGに20%がTTRに5%がアルブミンにくっついています(単純計算通りではありませんが)。このTBGの変動が甲状腺の機能に影響する因子の一つになります。

エストロゲンが増えると甲状腺ホルモンがくっつく蛋白質が増えます
蛋白質にくっついていない甲状腺ホルモンを維持するため
甲状腺は一生懸命働かなくてはいけません

 TBGは女性ホルモンであるエストロゲンが増えるとTBGも増えます。TBGが増えると甲状腺ホルモンの機能を発揮させるために甲状腺は多くの甲状腺ホルモンを出して対応します。甲状腺の機能が低下しているとこの変化に対応することができなくなるため、エストロゲンが大量に出ている状況では甲状腺機能低下症に陥りやすくなります。

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 甲状腺ホルモンと卵巣機能

甲状腺ホルモンは卵胞の成長に影響します

 甲状腺ホルモンはいろいろな臓器の働きをスムーズにさせるのが重要な役割です。甲状腺ホルモンは卵胞の成長にも必要なホルモンで、十分な甲状腺ホルモンがないと卵胞は成長せず排卵が起こりません。
 甲状腺ホルモンは脳にある視床下部というところで血液中の甲状腺ホルモンの濃度を感じとって調整しています。甲状腺ホルモンは脳の下垂体というところから出る甲状腺刺激ホルモン(TSH)で調整されていて、そのTSHの濃度を調整しているのが視床下部から出るTRHというホルモンです。
 このTRHというホルモンは下垂体からTSHを出させて甲状腺ホルモンを調節しているだけではなく下垂体からプロラクチンを出させる働きもあります。しかし通常のTRH量ではほとんど影響しません。
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